これってどうなん?

患者さんからの質問にお答えします

奥歯で咬むと痛いので虫歯だと思って診てもらったら、歯ぎしりではないかと言われました。今まで歯ぎしりを指摘されたことはなく、納得がいかないのですが・・・


虫歯のせいで咬んだときに痛みを感じることはもちろんありますが、歯ぎしりでも同様の症状を起こします。

歯ぎしりを指摘されたことがないということですが、歯ぎしりにもギリギリと上下の歯をこすり合わせるタイプ(いわゆる歯ぎしり)と、こすり合わせることなくグッと力強く咬み続けるタイプ(いわゆる食いしばり)の2種類があります。

食いしばりタイプはほとんど音がしませんのでそばに誰かが一緒に寝ていても気が付かれないことが多いようです。

この「歯ぎしり」というものは夜に寝ていて周りに迷惑をかけるだけのものではありません。

自分の歯をその咬む力で徐々に壊していきます。

歯ぎしりで生じる症状には

・歯の表面が磨り減る

・歯が揺れる

・歯にひびが入る

・歯が割れる

・歯がしみる

・咬むと痛い

歯ぎしりは寝ているときなどの無意識の状態のときに多く発生し、起きているときに歯にかかる力のおよそ3倍もの力がかかるそうです。

虫歯治療後の詰め物やかぶせ物がよく外れたり、欠けたりする人の中には歯ぎしりのくせのある人が多いと言われています。

歯ぎしりを止めるのは難しいのですが、マウスピースを装着して寝ることで咬む力が分散され、症状を軽減させることができますのでぜひご検討ください。