これってどうなん?
患者さんからの質問にお答えします
歯ブラシと一緒に糸ようじも使用した方が良いですか?
糸ようじはぜひ使ってください。なぜなら一番虫歯ができやすく、気が付かないうちに大きくなりがちなのが隣の歯との接触点だからです。
この部位にはどんなに細い毛の歯ブラシを使っても毛先が絶対に届きませんので、細菌汚れがいつまでも溜まってしまいます。そのために虫歯ができやすいのです。
一日に1回でいいから(特に寝る前のハミガキの時が効果的です)全ての接触点を糸ようじで必ず掃除するようにしてください。虫歯の数は激減すると思います。
虫歯にキシリトールガムがいいと聞きましたが、ただ噛めばいいのでしょうか?
キシリトールを口の中に長く滞留させることが虫歯に対して効果的です。
したがって、
1.キシリトールの甘みをすぐに飲み込んでしまわないで、口中に行き渡らせる
2.できるだけ長時間噛み続け、唾液をしっかり出すとともに、キシリトールを口の中にとどめる
この2点を守っていただきたいと思います。
また、1日4回以上ガムを噛むのが効果的なようです。
朝昼版の食後、寝る前の4回はガムを噛むことが有効なのではないでしょうか。
最近よく見聞きする「キシリトール」は虫歯にならないのですか?
キシリトールは白樺などから取れる天然の甘味料で砂糖と同等の甘さがあります。
しかし、砂糖と大きく違う点は虫歯を作らないということです。
砂糖は虫歯菌の最も好む栄養源です。虫歯菌は砂糖を摂取して、その代わりに酸を産生します。この酸が歯を溶かして虫歯になるのです。
キシリトールは砂糖と同等の甘さというだけあって、科学的にとても似た構造をしていますが、虫歯菌の体内で分解できず栄養になりません。
分解できないから酸も産生されず、歯が解けることも起こりません。
さらに、砂糖と間違えてキシリトールを摂取した虫歯菌は、無理に分解しようとして体力を消耗し、弱ってしまいます。このように虫歯ができないどころか、虫歯を防ぐ効果もある(と言ってしまうと言い過ぎなのですが)と言えるかもしれません。
お子さんにおやつを買ってあげるとき、のどの調子が悪くてあめをなめたいとき、ぜひキシリトールが多く含まれているものを選んでください。
甘味料としてキシリトールが100%のものは虫歯予防効果も高いようです。